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あれ、何で今、引くの?
「まさかもうヤっちゃった?」
「はい!?」
「え?逆?ヤられちゃった?」
「ッ!!?!?」
は……!?
………。
…ッÅ☆$¢@◇£!!?
最早言葉が言葉にならない。
何を云い出すのかと思えば!!
あぁ…。変な汗が出る。
「まじかよー、なにアッサリ喰われちゃってんのー?」
「ー―――~~~ッ隼人!!」
―ドスッ!!
「うッ!?」
隼人の鳩尾(みぞおち)ど真ん中に拳を決めた。
恥ずかしさやら怒りやら、色んな感情がぐちゃぐちゃになって脳内を駆け巡っている。
その場に蹲(うずくま)る隼人を眺めながらハッと我に返ると、丁度、扉の向こうから三輪先生の声がした。
「おーい、吉成兄弟~ー」
「は、はい」
取敢ず開けると、先生が極上の微笑みを湛えながらそこに立っている。
「トーク丸聞こえだよ?キミタチ」
「えっ!?」
驚く僕の背後で、隼人がすっと立ち上がり、何故か僕に後ろから抱き付いて来た。
えぇっ!?
何してんの隼人!?
いつものじゃれ合いとはちょっと違う?よね?
突然過ぎて、避けるのも抵抗するのも忘れた。
不測の事態に放心状態だ。
視線の先では、三輪先生が僕と同じ様な表情で、僕と同じ様に放心状態に陥っている。
「アンタ、人の弟勝手に喰ってんじゃねーよ」
………あ?
あぁ、そっか。そーゆー事か。
びっくりした。
どうやらこのハグ、三輪先生を威嚇する為の行動らしい。
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