hanker;032

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  僕の頭に顎を乗せた隼人と、それを見上げる三輪先生との間に、バチバチと火花が飛んでいる。 ……気がする。 やがて三輪先生が溜息を零しながら、フッと笑みを浮かべた。 「ホーント、過保護だなぁ…」 「?、何か云った?」 「何でもなーい。それより、喰ったかどうだか知りたいなら、私達と一緒にクリスマスしよ?」 「はぁ!?」 隼人が驚いた拍子に、先生が僕の腕を引き寄せて隼人の"威嚇"から解き放つ。 「今夜、キミタチに私がクリスマスの過ごし方を教えてあげます」 "クリスマスの過ごし方"? って? 何か特別な事でもあるの? 先生は僕の腕を片手に、フフンと少し得意気な表情をする。 「……。意味判んねーし」 「判んないの?吉成君を放っぽって女の所なんか行ったらどうなるか…賢いお兄さんなら判るでしょ?」 「……………。」 え?ぇ? なんかまた火花が…? しかも隼人の方が圧され気味? 「…アンタ、汚ぇぞ」 「だってヤンキーですから♪」 「……チッ。寝る。出てって」 ―バタン! 「…えぇー……?」 どうやら拗ねてしまったらしく、僕と先生はポイと廊下へ閉め出されてしまった。 ふと隣を見ると、先生は眉を歪めて扉をじっと眺めている。 「…吉成兄弟、仲良過ぎじゃない?」 「そう?…ですか?」 そう云えば前にも、似た様な台詞を真奈から聞いた気がするな。 仲、良過ぎるのかな? 兄弟ってこんなモノかと思ってたから、よく判らない…。 「何で彼氏の兄貴に嫉妬しなきゃなんないの?私」 「………うん?」  
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