hanker;035

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   * * * 「お待たせ~、はぁ~ー…」 ―ドサッ 結局、荷物を置きに一度家に帰った真奈が、先刻より大きな荷物を抱えて戻って来た。 ここは、僕と真奈の秘密基地。 マンションの屋上へと続く階段である。 「伯母さん怒ってなかった?」 「ん?大丈夫。ママには『慶がクリスマスなのに一人でいるって云うから行って来る』って云っといたから☆」 心配する僕を前に、真奈は余裕の表情でピースサインを向ける。 「あー…。」 まぁ、間違いじゃないけど。 伯母さん、きっと僕の事、可哀相な男子だと思ったんだろうな…。 「絶対なんかあったでしょ」 「うん?」 真奈が僕の隣に座り、持って来たブランケットを僕と自分の背中に掛ける。 「慶の事なんてお見通しだよー?」 「……ハハ、そっか。」 力無く笑う僕の腕を腕で突きながら、真奈が悪戯っぽい笑顔を見せた。 久し振りのこの感覚が、妙にくすぐったい。 「………真奈は、さ」 「んー?」 「安住先生ってどう思う?」 「…は?」  
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