2章

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おそらくコイツはこう考えているだろう。 『ここで逃げれば、義勇軍達は自分達を見限るだろう』と… 北郷が黙って考えていると、あわわ軍師の鳳統ちゃんがを話しかける。 「私達なら勝てます」 おずおずしながらだがハッキリと喋る。 「敵は二倍近くあるんだよ?」 確かにそうだ。兵法の基本は相手より多いことだ。 だが、俺も負ける気はしねぇな。 だってさ… 「大丈夫です。私達には、勇名を馳せている愛紗さんと鈴々ちゃんが居ます。それに義勇軍の皆さんの士気もたかいですから……」 そう、こっちには化け物が二匹いるんだぜ? あと、同じく二人の化け物軍師殿。負ける気しねーよ。 「そうですよ北郷殿?こちらには一騎当千の猛者が二人もいるんです。軍師殿も何も策がないわけではないのでしょ?」 「はわわ!」 「あわわ…!」 おっと、やはり包帯巻きの男は怖いかな? 「そうなのか二人とも?」 「はい!えっとですね、報告を聞くに、敵軍は五里先に陣を構えていることですが、ここより五里先というのは、兵法で言う衢地となってます」 ん?やべぇ…… わからねぇ…!!!衢地ってなんだ!?最初の方は知的に見せていたのに!くそっ!恥ずかしいじゃねーか! 「くちー?」 おお~!仲間(馬鹿)発見! 「衢地とは、各方面に伸びた道が収束する場所のことを言うんです」 「つまり交通の要衝ってヤツか」 なにこの馬鹿男も『わかっちゃいました~』的な感じで話してんの!!!腹立つんですけど! 「(そこに兵や物資を配備しておけば、各方面に進軍している舞台に素早く補給物資を送ることができる。しかし…) なぜ一万しか配置してないんだ?重要な場所なのに……」
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