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おそらくコイツはこう考えているだろう。
『ここで逃げれば、義勇軍達は自分達を見限るだろう』と…
北郷が黙って考えていると、あわわ軍師の鳳統ちゃんがを話しかける。
「私達なら勝てます」
おずおずしながらだがハッキリと喋る。
「敵は二倍近くあるんだよ?」
確かにそうだ。兵法の基本は相手より多いことだ。
だが、俺も負ける気はしねぇな。
だってさ…
「大丈夫です。私達には、勇名を馳せている愛紗さんと鈴々ちゃんが居ます。それに義勇軍の皆さんの士気もたかいですから……」
そう、こっちには化け物が二匹いるんだぜ?
あと、同じく二人の化け物軍師殿。負ける気しねーよ。
「そうですよ北郷殿?こちらには一騎当千の猛者が二人もいるんです。軍師殿も何も策がないわけではないのでしょ?」
「はわわ!」
「あわわ…!」
おっと、やはり包帯巻きの男は怖いかな?
「そうなのか二人とも?」
「はい!えっとですね、報告を聞くに、敵軍は五里先に陣を構えていることですが、ここより五里先というのは、兵法で言う衢地となってます」
ん?やべぇ……
わからねぇ…!!!衢地ってなんだ!?最初の方は知的に見せていたのに!くそっ!恥ずかしいじゃねーか!
「くちー?」
おお~!仲間(馬鹿)発見!
「衢地とは、各方面に伸びた道が収束する場所のことを言うんです」
「つまり交通の要衝ってヤツか」
なにこの馬鹿男も『わかっちゃいました~』的な感じで話してんの!!!腹立つんですけど!
「(そこに兵や物資を配備しておけば、各方面に進軍している舞台に素早く補給物資を送ることができる。しかし…)
なぜ一万しか配置してないんだ?重要な場所なのに……」
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