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トニ男君は引いていました。
「気にしないからプレゼントおくれよ」
と言ってトニ男君が風呂敷を乱暴に扱ったせいで、中身が床に散らばってしまいました。
シャネルの財布、ブルガリの時計、カルティエのネックレス、ティファニーのバック、ヴィトンのポーチ。
「これママのだ。どうして?」
「チッ…違うよ。ママが欲しかった物を私サンタさんがタンスに納めてあげたんだよ。うん」
「でもこれ、ママのCHANELの財布、BVLGARIの時計、VUITTONのポーチ、Cartierのネックレス、TIFFANYのバックだよ?」
黒さんは改めてトニ男君が見た目より実年齢は上なのではないかと疑いました。
「ゴルフクラブもパパのだよ」
どうやって風呂敷に入ったか黒さんは部屋が暗くて覚えていません。ただお尻の穴がジンジンと痛みます。
「これもプレゼントさ。うん」
すると、先程は暗くてよく見えなかったタンスの上の物が黒さんの目に止まりました。
「賞状? …メダル? パパかママはスポーツでもしてたのかい?」
トラックレーン大会の優勝メダルと賞状がずらり。
更にその横に並ぶ写真には正面に向かって敬礼するトニ男君とパパとママ。
青ざめた黒さんがトニ男君に聞きました。
「君のパパとママは……」
黒さんが言い掛けたその時、
フローリングの床が軋みました。
黒さんとトニ男君が振り向くと、
目の前に赤い服とミニスカを着たレディサンタと、
鹿のかぶり物を被った茶色い全身タイツのトナカイっぽいのが立っていました。
トニ男君は思わず江戸川コナン風に言いました。
「あれれぇ? おかしいなぁ。サンタさんが2人いるよぉ?」
黒さんが声を引き吊らせてサンタとトナカイっぽいのに言いました。
「あ、あなた方は…一体?」
まず最初にほうれい線が気になるミニスカサンタが答えました。
「警視庁捜査一課の…………」
その先をなかなか言い出さないサンタに、見かねたトナカイっぽいのが言いました。
「……サンタと……トナカイだ」
警視庁捜査一課のサンタと自称トナカイに連れられ、黒さんは玄関へ誘導されました。
背を丸く縮こむ黒さんに、トニ男君は優しい声で語り掛けました。
「人は過ちを繰り返す。だが人は、更生する。次こそ本当のサンタになって、子供たちに夢を与えてほしい」
黒さんは絶対にトニ男が見た目より実(ry
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