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教室での噂話はさておき、花音は困っていた。
「……どうやって開けよう。」
そう、両手いっぱいにノートを抱え、職員室の前で立ち往生しているのだ。
ノートを床に置くということは何故か頭に無いらしい。
「うーん、どうしよう、どうしよう。」
ノートを両手に抱えたまま、右往左往。
そんな姿を見て、
「何故ノートを床に置かない。」
「でもなんかかわいい。」
と周囲の人は生温かいめで花音を見守っている。
………ドアを開けてやれ。
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