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装甲車は一息エンジンを吹かすと、基地へ向けて移動を開始した。その装甲車内では、様々な思いが渦巻いていた。バスは、再び襲ってきた車酔いに参りながらも、バスはそのスピードに驚嘆し、アストラニアの協力が必要だと思いを更に強くした。
――カルヴァンの復興の為にも、ここで彼らを味方につけないといけない!
自国のことを考え、決意を固めるバス。リーナは聖剣であるレイピアを握り、俯いている。
――私だけいつまでも戦わない訳にはいかない。父上の仇をとるためにも…
普段通りの姿を見せながらも、内心は煮えたぎった思いを秘めたリーナ。
――アストラニアという国の技術、ぜひ研究してみたいな…新しい発見もあるかも知れないし。
クロムの世界の技術に未来を見いだすルルゥ。
――絶対に元の世界に帰る。必ずだ!
そして、元の世界に帰ると意気込むクロム。様々な思惑を内包した装甲車は、草原の草を踏みしめながら猛然と目的地に向けて前進して行った。
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