第6章》ドラゴンナイト

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「くそっ、畜生、覚えてろ!」  ミサイルに追われながらシュライトは小物っぽく絶叫した。逃げるシュライトの眼下を装甲車が移動してゆく。もうすぐ遺跡内部に入ってしまうだろう。 「あっ…しまった!」  ――せめて、当たればめっけものだな…  そう考えたシュライトは、真下に向けて火炎弾を数発発射させた。 「よし、逃げるぞ!」  下の方で幾つかの爆発音が聞こえる。火炎弾の命中は確認せず、シュライトは今度こそ全力で逃げに入った。 「サンダーウェブ発動!」  杖を突き出した方向へ魔法の雷撃が放射状に広がり巨大な網のように、シュライトを追うミサイル群を包み込んだ。  ズグワアアァアン!!!と、10はあったミサイルが同時に爆発し、空に巨大な黒雲が生まれた。 「うおぉぉぉぉ!?」  爆風にシュライトの乗るドラゴンはバランスを崩しかけたが、なんとか体勢を立て直し、カルヴァン城へ向けて飛び去っていった。
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