第0章》プロローグ

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 軍の規定で基地の外に出るときは軍服の着用が義務づけられている。別に正装でなくともよいとの事なので、クロム達はまだ楽な野戦服で基地外に出てきていた。 「何事も無ければこのまま遊べるね」 「ゴミ拾いダルいっす」 「交通整理もだるいですが」 「仕事は無いに限るな」  部下達の言葉を聞きつつ、クロムは呟く。 「本当に何もなきゃいいなぁ……ま、今日は休みだし、楽しくやろう。どこ行く?」  クロムがそう言うとアキが小さく手を挙げた。 「あ…じゃあ私出店回りたい」  顎髭をいじりながらレントが言う。 「じゃあその後バーでも…」 「射撃場っすか?ワーカホリックっすねぇ…」 「そっちの『BAR』じゃねえよ!酒飲める方だよ!」 「ああ、そっちかぁ…デール、ビリヤードで勝負しようぜ」 「僕は強いですよ?」 「望むところっす!」  相変わらず賑やかな奴らだなぁと苦笑しつつ、クロムはアキと一緒に歩き始めた。 ――今日は楽しい1日になりそうだな… ・
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