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「鉄人は…女?」
ドロイド兵の外見はいかにもロボットらしい見た目の筈。ということは、ドロイド兵では無い。人間でトラックを投げられる程の身体能力があると言うことだろうか。
正体不明の謎の人物に、クロムはただ恐怖した。遠くから、ドラゴンらしき声が聞こえてくる。声の数からして、相当な数だ。
「…またドラゴンナイト!?」
そう言ってサブマシンガンを上空に向けて構えるクロム。射程が足りない事は分かっていても、そうせずには居られなかった。
「…いや、あれは竜送兵だ!」
ルルゥに遠視の魔法をかけてもらったバスが叫ぶ。
「竜送兵!?」
「そうだ!力のあるドラゴンに巨大な箱を持たせ、大量の兵士を運ぶ兵種だ!」
クロムは頭を抱えたくなった。
「輸送機かよ…」
「1つの箱につき、100人は運べる能力がある!カルヴァンの城下はそれにより落とされた!」
「それがこっちに来ていると?」
「聖剣を狙っているようだからな、どこまでも追いかけてくるだろう」
「最悪だ…」
今度こそ頭を抱えたクロムの耳に、爆発音が聞こえてきた。見上げてみると、ビルの屋上からしきりにミサイルが発射されている。
「そうだ!もしかすると、屋上に味方が居るかもしれない!」
対空攻撃を行っているということは、人が居るはずだ。ミサイルの発射は必ず人の手が最後に入るからだ。
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