第7章》古代廃墟の戦い

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 この宝石は、『絆石』と呼ばれる石で、石の1つ1つの色が違い、色が同じもの同士なら、今のように声が通るという、この世界に置ける最も便利な連絡道具だ。  ただ、完全に色が一致している必要があるためそろえるのが大変で数組しか無いうえに、絆石自体が大変高価で、一組手に入れるのに城1つ買えるような金貨が必要になる。  そんな高価なものを、前線指揮官程度が持っていたのは、帝国から貸与されているからだ。帝国がどれだけ『聖剣』に固執しているのかが分かる。 「追いついて捕まえられそうか?」 『馬じゃ無理だ。というか、あんたんとこの竜送兵、先回りさせてんだろ?そいつらに任せればいいじゃん』 「いや、連中はそれを突破した。竜送兵で増援を送って次の開けた場所でもう一度襲撃させる」  絆石の向こうの声は暫く途絶え、言った。 『へぇえ、実力派じゃん』 「上空からワイバーンナイトで監視をつけている。もし奴らが竜送兵に気付いて止まったら、お前が襲撃をかけてリーナ姫と聖剣を回収しろ」 『…俺がカルヴァン城からずっと監視し続けた意味って…まぁいいや、了解』
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