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ルルゥは腰だめに構えたナイフをスタームに突き立てようとする。しかしその瞬間、ルルゥは足を払われ、ナイフをもぎ取られた。
「あっ」
そして片膝をついてしまったルルゥの襟首と軽鎧を留めるためのベルトを掴み、テノール達の方へと放り投げる。
「魔術師は魔術師らしく杖振ってろ」
悲鳴をあげながらテノールの腹の上に落下するルルゥ。しかし勢いを殺せず、バウンドしてテノールのすぐ近くまで這い寄っていたクロムの背中に着地した。
「ぐぁっ」
背中に人一人分の体重が乗り、クロムは痛みに悲鳴をあげて悶絶する。
「…さて、姫さん。」
とスタームは装甲車に向き直る。
「護衛の奴ら、大人しく出てきてくれないと死んでしまうかもよ?」
そう言いながらクロム達の方を向き剣を構えた。例の真空波でも使うつもりだろう。
「………」
「まずはさっきの女から殺すか…」
そう言ってルルゥに向けソニックブームを使おうとするスターム。
「…分かりました!出ます!」
やや緊張した面もちで穴からでてくるリーナ。その瞬間。
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