第8章》騎士団迎撃

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 混乱醒めやらぬキャンプに戻ったアキ達を乗せたジープは、指揮所のテントの前で停車した。停車したジープの横を、トレーラーから降ろされた戦車が土を巻き上げながら通り過ぎてゆく。その後を、兵士達が慌てた様子で走り抜けていった。キャンプの者は皆、浮き足立っていた。  レントはジープから降りると、助手席に座っているアキに肩を貸し、立ち上がらせる。 「フレグ、デール!俺は副隊長を医者に見せてくる、報告を頼んだぞ!」 「は、ハイィ!」 「りょ、了解っ!」  慌ててテントの幕をくぐってゆく2人。先程の戦闘で、ショックを受けているようだ。  ――テンパってやがるな…急ぐか… 「副隊長、行くぞ。歩けるか?」  アキが小さく頷くのを確認すると、レントはゆっくりと野戦病院へと歩いていった。
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