第0章》プロローグ

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 ドロイド兵というのは、要するにロボットである。人型から多脚型まで種類は豊富だ。  人型タイプは宇宙の騎士が出てくる某大作SF映画のドロイド兵のような見た目で、打たれ弱いが、戦力の頭数を揃えるために配備されている。知能は低い。  そうこう言ってるうちに、装甲車は大通りに突入し、停車した。先に展開していた部隊の兵士達は、車や土嚢を積み上げて即席バリケードを作り、散発的な反撃を試みていたが、雨のように飛んでくる敵の攻撃に、効果的な反撃ができないでいた。  クロム達に気付いた兵士が土嚢に隠れて大きく手を振った。瞬間、敵の銃弾が着弾した土嚢から何本もの土煙の柱が立ち上がった。 「急いでくれ、戦車がやられた!」  見ると、アストラニア軍の戦車が2両とも黒煙を吹いていた。車内から兵士が生きている戦車兵を引きずり出し、戦車から引き離した。クロムがスイッチを操作して装甲車後部のランプドアを開く。そして開くと同時にクロムは叫んだ。 「よし、行ってこい!」  後部スペースに詰めていた一般兵達が飛び出してゆく。それにレント、フレグ、デール、アキと続いた。  クロムは装甲車の上の戦車砲で援護射撃してやろうとした、その時。
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