第8章》騎士団迎撃

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「まぁ、実際、レントの機転が無けりゃ今頃俺らもやられてたし…」  防御陣地の横に山積みになっている自分達が抜いた矢の山を見て、デールは頷いた。 「鉄条網の敷設位置がキャンプに近い所だったのもまずかったね、銃相手なら十分な配置だった筈なんだけど…」 「信じらんねぇ、弓っすよ、弓!」 「現代戦であんなふざけた装備、存在しません。なんかやっぱりおかしいですよ、ここ」  草原に突然飛ばされた時点で明らかにおかしいのだが、やはり2人は今の異常事態を信じたく無いのだ。  2人がそんな事を話していた時、走ってレントが帰ってきた。妙に焦った声でフレグに尋ねる。 「副隊長は来てないか?」 「いえ、来てねっす。野戦病院じゃ?」 「それが、居なくなったらしくてな、今、探してんだ。」  フレグは驚いて、あわてだした。 「ま、まじっすか!?こんな得体の知れない土地でふらふらされたら危ないっすよ!?」  慌てふためく2人。そんな2人に、デールは冷静に、あるものを持ち上げた。無線機だった。 「いや、連絡とればいいじゃないですか」 「「………」」  一瞬ぽかんとして、レントとフレグは顔を見合わせる。そして、デールに向き直った。 「「それだ」」  その時、デール達の無線が空電音を放った。 『こちら、アキ。最初から無線使っとけばよかった…現在地を知らせ』  3人はため息をついた。デールが呟く。 「皆判断力鈍りすぎですよ…今日はもう休んだほうがいいですね…」  そして無線に応答すると、現在位置を知らせ始めた。 ・
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