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周囲には白いモノが立ちこめていた。1メートル先も見えない位に濃い。
ガスマスク越しなので分かりずらかったが、どうやら粉塵ではなく、気体のようだった。
しかし、だからと言って安心はできない。
「毒ガスかもしれん…」
クロムは自分の銃に弾が装填されているのを確認して歩き出した。
「それにしても静か過ぎる…」
一切の銃声、爆発音が聞こえてこない。静かすぎた。
「やばいな、ちょいと怖くなってきたぞ…」
爆発で舗装が吹き飛んだのだろうか、砂利だらけの道を、クロムは歩き出した。
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