第3章》覚醒

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 そのころルルゥは、一行からはぐれていた。おろおろと同じ所を行ったり来たりしながらリーナ達を探す。 「皆どこ行ったのぉ!?」  そう、この魔術師は方向音痴なのである。よそ見しているうちに一行に置いて行かれてしまったのだ。  そんなルルゥの目の前にも、あの黒い帝国兵が現れた。濃い霧と共に現れた黒い騎士はゆらゆらと歩いてルルゥににじり寄ってくる。 「うわっ!何こいつら!?」  こういうホラー存在、ルルゥは大の苦手である。この世界でも、霊と呼ばれる存在は恐れられていた。 「いやぁーー!くんなぁ!エクスプローードォォォ!」  全力で叫びながら手を突き出し、ルルゥは最大火力の爆発魔法『エクスプロード』を叩き込んだ。  ズドォォン!!と爆音がはじけ、爆風と閃光が辺りを包み、帝国兵は跡形もなく消し飛んだ。しかし、次から次へと黒い騎士は湧いてくる。少し冷静になり事態の深刻さに気付いたルルゥは、再び腕を敵に向けて突き出す。 (早く片付けてリーナ様と合流しないと…きっとあっちも襲われてる!) ・
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