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「アストラニア語を話せるのかよ!ジェスチャーした意味ねえぇぇ!」
ルルゥは人差し指を目の前でちっちっと振りながら説明する。
「違う違う、私が話せるんじゃないの。あなたの頭が理解できるようにしたのよ。ついでに話せるようにもね。」
「は…?ブフッ!」
クロムはつい吹き出してしまった。
「え?なんだそりゃ!?まるで魔法みたいだな!中々いいジョークだ!はははっ!だが今は非常時なんだからもっとまじめにだな…」
「いや魔法だし」
「ははは………は?………え?ホントに?」
「うん」
「……ぇえーー……」
信じられない発言にクロムは頭を抱えてしまった。これが巷でいう厨二病だろうか?
「でさ、状況は説明してる暇ないし、いきなりで悪いけどお願いがあるんだ。」
「…何?」
「あたしの大切な人を、助けてほしいの。」
「………はい?」
話の展開が急すぎてついていけないクロムであった。
「今さっきあなたが倒した敵が、私の仲間に迫ってるの!手を貸して!」
しかし、助けを求められて無視できるほど、クロムは非情ではなかった。
「……簡単に事情を教えて貰えるか?」
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