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一方その頃、クロムはルルゥから事情を説明されていた。
「はぁ…じゃああんたはカルヴァンって国の王女の護衛って訳?」
「そう、今は女王様だよ!」
「どっちでもいいよ」
「よくない!これ重要だからっ!」
「はぁ」
――女王と言ったら超重要人物だ。しかし、今日他国の要人がアストラニアに訪問なんてしていただろうか?……大使館にいたのかも知れない。だとしたらルルゥとかいう女のこの鎧らしき服はきっとその国の正装かなんかだ。きっとそうだ。
カルヴァンなんて国あったかなと疑問に思いながらもクロムは言った。
「分かった。国家要人の救出をすればいいんだな?」
「そう!」
クロムの考えた事など知る由もないルルゥは、我が意を得たりと頷いた。サブマシンガンの残弾を確認しながら、クロムは聞く。
「で、その女王はどこに居るんだ?」
「いやぁ…それがその…」
途端に口ごもるルルゥ。
「え?場所知ってるんだろ?」
「…はぐれちゃって…」
「……えぇーー…」
クロムはまずは王女を探すところから始めないといけないのかと早くも後悔し始めていた。
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