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次の瞬間、目の前に何かが飛び込んできた。バス達は突然のまばゆい光に目を細めた。
「な!?」
それは生物とは思えない音を轟かせ、突然森から飛び出すと同時に、金属が擦れる音を撒き散らしながらゴーレムを跳ね飛ばし、バス達の目の前にそれは止まった。ゴーレムから飛び散った砂が入口に漂う。闖入してきた物体が飛び散らした砂がテノール達にかかっても、全員が唖然としていた。
ゴーレムに気圧され後退したおかげで怪我をしなかったのは幸運と言えるだろう。こんなものがぶつかってきたら命は無かった。
呆気にとられる3人の前で、その物体…装甲車の後部ドアが開き、ルルゥが顔を出した。
「皆無事!?すいません団長、はぐれちゃってて!」
その声を聞いたテノールが最初に我に返り、バスに小声で言った。
(…団長、やっぱり言った通りだったでしょう?)
バスは苦々しい顔で唸っただけだった。
「皆!早くこれに乗って!!」
そういうとルルゥは中に引っ込んだ。その物体の向こう側からは、断続的に爆発音が聞こえて来る。今頃敵の第2波で一杯になっていることだろう。
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