第4章》霧の森の戦い

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 リーナがバスの後ろから装甲車を見て、不安げに聞いてきた。突然のことに驚き、おろおろとしている。 「これは、一体どういう…?」  その声を聞きながら、バスは判断のつきかねる状況に迷った。明らかに目の前の物体は怪しい。見るからにこの国のモノでは無い。ともすれば、ルルゥが帝国から奪ってきたのかもしれない。だが、帝国の罠では無いとも言い切れない。  しかし、どちらにせよこのままここに居てはジリ貧だった。どうせやられるならできるだけ足掻いてみようと、バスはこれに乗り込むことを決意した。 「乗るぞ。ルルゥがいるなら安全だろう。リーナ様、こちらに…」 「だ、団長!危ないですよ!」  テノールはそう言ってリーナを止めようとした。バスは構わずにリーナを呼び寄せる。 「ルルゥが無理をして嘘を言っているようには見えない」 「し、しかし、やはり怪しいですよ!やめたほうが…」 「ちっ…このまま乗らなくても全滅だ!つべこべ言わずに乗れ!」  そう言ってバスはリーナをその装甲車に乗せ、嫌がるテノール襟首を掴んで放り込んだ。
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