第5章》異界に立つ兵士

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「リーナ様、こやつは恐らく帝国のスパイですぞ!」 「リーナ様を傷つけられてからでは遅いんですよ!」  そう言うバス達にリーナが強く頭を振りながら返す。 「こんなことをしていては、誰も信用できなくなってしまいます!それでは逃げ切れません!」 「おい!俺が何かやったかよ!?スパイとか訳分からんぞ、ふざけんな!」  と、状況を把握したクロムが叫ぶ。 「うるさい、帝国の手先は黙っていろ!」  バスはそう叫びながら斧を軽く押し込んだ。クロムの喉から少量の血が流れる。リーナの顔から血の気が引いた。 「バスっ!」
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