第5章》異界に立つ兵士

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「いや、もう弾薬が残り少ないんだよ」 「だんやく?」  顔を見合わせる三人。  現代戦は絶えず物資を消費する。弾薬は戦闘をすれば流れる水のように無くなっていく。故に補給が大変重要になってくるのだが…ここには補給してくれる基地は存在しない。  クロムは銃の仕組みをまず説明し、次にこれらの補給について説明した。 「俺の持っているこの武器…SMG‐4っていう名前の『銃』なんですが、これは簡単に言えば、爆発の力を利用して鉛でできた弾を飛ばし、相手を殺傷する道具なんです。弓に使う矢のようなもので、それが『弾薬』と呼ばれているんですよ」 「……はぁ、何となくは分かりました…」  とリーナ。戦術としてこれらをいち早く理解したバスが言う。 「つまりお前はアストラニアと言う国の特殊な弓兵で、専用の矢が必要だが、それが殆ど無いと言うことだな?」 「まぁ、そんな感じです。」 「確かに、矢の尽きた弓兵など、役には立たないな…」  そこでルルゥが首を捻りながらクロムに尋ねる。 「あなたには悪いんだけど、アストラニアなんて聞いたことも無い国なんだ。どの辺りの国なの?これだけ強いんだから、名前くらい知ってる筈なんだけど…」 「それは、私も思いました」  と、リーナ。バスも、 「是非ともお聞かせ願いたいな、そのアストラニアと言う国の事を」  と言った。
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