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「いや、もう弾薬が残り少ないんだよ」
「だんやく?」
顔を見合わせる三人。
現代戦は絶えず物資を消費する。弾薬は戦闘をすれば流れる水のように無くなっていく。故に補給が大変重要になってくるのだが…ここには補給してくれる基地は存在しない。
クロムは銃の仕組みをまず説明し、次にこれらの補給について説明した。
「俺の持っているこの武器…SMG‐4っていう名前の『銃』なんですが、これは簡単に言えば、爆発の力を利用して鉛でできた弾を飛ばし、相手を殺傷する道具なんです。弓に使う矢のようなもので、それが『弾薬』と呼ばれているんですよ」
「……はぁ、何となくは分かりました…」
とリーナ。戦術としてこれらをいち早く理解したバスが言う。
「つまりお前はアストラニアと言う国の特殊な弓兵で、専用の矢が必要だが、それが殆ど無いと言うことだな?」
「まぁ、そんな感じです。」
「確かに、矢の尽きた弓兵など、役には立たないな…」
そこでルルゥが首を捻りながらクロムに尋ねる。
「あなたには悪いんだけど、アストラニアなんて聞いたことも無い国なんだ。どの辺りの国なの?これだけ強いんだから、名前くらい知ってる筈なんだけど…」
「それは、私も思いました」
と、リーナ。バスも、
「是非ともお聞かせ願いたいな、そのアストラニアと言う国の事を」
と言った。
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