第0章》プロローグ

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「本日の訓練はこれで終了する。各自隊舎に戻り、自由にしてよし! 解散!」 「お疲れ様した、クロム隊長!」 「帰って積みゲの消化だっ!」 「俺は寝る」 「また明日、クロム」  自身の部下達が散ってゆく中クロムは隊舎へ歩き出した。 『私達は本当に敵を殺せるか?』  クロムもそれを今までにも考えた事はあった。  何度も敵と殺し合う内に、クロムには敵を撃ち殺す躊躇いは殆ど無くなった。 それ故に思うのだ。 俺の部下達は、大丈夫だろうか?と。クロムも初めて敵を殺した日の晩は、殺した敵兵の顔が思い出されて眠れなかった。今でもたまに夢に出てくる。クロムが所属していた隊の兵士は、人を殺したことの重圧で、ノイローゼになってしまった程だ。  クロムの部下は新兵と言っても過言では無い。中にはベテランもいるが。
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