第5章》異界に立つ兵士

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「どうしますか竜兵長!」 「何、カルヴァンにワイバーンナイトがいたとしても、未熟者しかいないだろう。我々監督官殿のワイバーンナイトの敵ではない!」 「はい!」 「さぁ、来い!カルヴァンの雑兵め!」  そう言って槍を構え直した竜兵長は接近してくる三つの影に目を凝らした。どうやら遠雷のような音は、あれから聞こえてくるようだ。背後の空間が何かで揺らいでいる。それに、凄まじいスピードだ。その形も見たことが無い。新種の飛行生物だろうか?しかし、生物にしては生きているような気配が全くしない。  竜兵長は思わず下げていた兜のバイザーをあげていた。 「…なんだ、あれは…?」 「…へ、兵長…嫌な予感がします…」 「ち…構わん!王族を攻撃しろ!ここまでたどり着くのに暫くはかかるはずだ!」  竜兵長の騎乗するワイバーンが、不安そうに一声鳴いた。 ・
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