第5章》異界に立つ兵士

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「な、なんだ…あれは…」  とバスが呻く。ルルゥが感嘆の声を漏らした。 「すっごい…一方的だわ…」  無線からまた声。先程の隊長機だろう。 『そこの装甲車、我々の燃料が残り少ない。近くに着陸できそうな空港は無いか?マップがイカレて地形が確認できない』  まだここが異世界だとは知らないようだ。呆れたようにクロムが言う。 「知ってたらとっくにそこへ行ってるっつーの。こっちも弾薬が乏しいんだ。マップだって表示されない」 『うーむ、そうか…』  本当に困っている声が聞こえてくる。燃料が尽きたらあとは落ちるしかないのだから、当然だろう。クロムも何か手は無いものかと考え、最初に重いついた事を言ってみた。 「うーん、そうだ、『基地帰還システム』を使ったらどうだ?ダメ元で」
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