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「な、なんだ…あれは…」
とバスが呻く。ルルゥが感嘆の声を漏らした。
「すっごい…一方的だわ…」
無線からまた声。先程の隊長機だろう。
『そこの装甲車、我々の燃料が残り少ない。近くに着陸できそうな空港は無いか?マップがイカレて地形が確認できない』
まだここが異世界だとは知らないようだ。呆れたようにクロムが言う。
「知ってたらとっくにそこへ行ってるっつーの。こっちも弾薬が乏しいんだ。マップだって表示されない」
『うーむ、そうか…』
本当に困っている声が聞こえてくる。燃料が尽きたらあとは落ちるしかないのだから、当然だろう。クロムも何か手は無いものかと考え、最初に重いついた事を言ってみた。
「うーん、そうだ、『基地帰還システム』を使ったらどうだ?ダメ元で」
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