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真冬とネックレス
僕は踏み外した。
だって分かったんだ。
その先で笑う誰かを僕は望んでいない。
この先で笑う君を僕は望んでいるんだ。
桜と共に埋もれた毎日を掘り返す日々。
世界は再び、息を吹き返す。
色彩は溢れて 両手からすり抜ける。
風が通り抜けた瞬間に、大切な言葉を手に入れた。
喉に詰まる後悔と、足に絡まる昨日までの過去。
「それは自業自得。」君が綺麗に笑ってくれるなら
それすらも受け止めて愛してしまうよ。
いつか影が重なる距離に並べるときを
同じ空の下、棄てたプレゼントを抱き締めて待つ。
きっと遠くない明日だと思うのは
全く根拠のない自信だけど。
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