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時間は進み、放課後の教室
『空ぁ~帰りにファミレス行こうぜ!今日こそドリンクバーの元を取るんだ!!』
『だから無理だっていつも言ってるだろ!』
下駄箱で靴に履き替える
あたりはすでに夕焼け空になっていた
『そういや寒くなってきたな』
空がポケットに手を突っ込み首を縮込ませる
『もう十一月も終わるもんな』
しばらく歩くとファミレスが見えてきた
『お客様は二名様ですか?』
店員にそう聞かれて進司が指を二本立てた
テーブルに着くとすぐさまベルを鳴らす
『えっと、ドリンクバーひとつ』
『お前!オレまだ決めてないのに』
『早くしろよう!』
進司が急かす
『メニューさえも見ずに勝手に呼ぶなよ!』という言葉をなんとか堪えて店員に向かってカルボナーラの写真を指差した
『かしこまりました、ご注文を繰り…』
というお決まりの呪文を言い放って店員はカウンターの方へと去っていった
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