2

3/5
前へ
/365ページ
次へ
「此処です」 「此処って、地下水道の入口じゃ・・・」 「そうです。此処から帝都を脱出します」 「こ、此処から・・・」 「あまり気が進まないかもしれませんが、一番早く身を隠せるのが此処だけでさたので」 「仕方ない、か」 苦笑を浮かべて言ったサリアに溜め息をついた時、爆発音がして、ある場所から火の手が上がった。 「あそこは」 「お屋敷の辺りですね」 「っ!」 「いけません!」 ルティナは戻ろうとして、サリアに止められた。 「私が様子を見てきます。ルティナ様は一足先に脱出していてください」 「サリア・・・」 「大丈夫です。地下水道を抜けたら、フォルツランネへ。其処で落ち合いましょう」 「絶対だよ。気を付けて」 「はい。ルティナ様もお気を付けて」 そう言葉を交わすと、ルティナは地下水道の中へ入り、サリアは今来た道を戻っていった。
/365ページ

最初のコメントを投稿しよう!

21人が本棚に入れています
本棚に追加