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「や、やっと出口だ」
そんなに強い魔物はいないとはいえ、一人で通り抜けるのは簡単ではなく、ルティナはやっと見えてきた出口に安堵する。
(此処を出たら少し休んで、それから)
そう思いながら、出口を出る。
それと同時に衝撃に襲われ、地を転がった。
「な、何?」
「追いついたぞ。小娘、さあ、晶精石を渡せ!」
「持ってない」
「嘘をつくな!仲間からの連絡で、お前が持っているのはわかっている。痛い思いをしたくなければ、渡せ!」
「嫌と言ったら?」
「仕方ない。痛い目にあってもらう」
「っ!」
そう言って、男が巨大な鎌を構えるのを見て、ルティナも身構えた。
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