第一章

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ある日私が精神的に凄く病んでいた時。つい、慰めてもらいたくて、サイトに"消えたい"って書き込んだ。 鳴海は、メールで、他の人達からも励ましの言葉がかけられた。私は見捨てられていない、誰かが側にいる。 そう、思った。 安心して、気が抜けて、その日は眠ってしまった。 朝、目が覚めると、秋からメールが入っていた。 時間は、夜中の12時。 私が寝た後に、メールを送ってくれていたようだ。 「どうして寝ちゃったんだろう」 焦りながらメールの返信をする。 「ごめん、遅れた」 もう大丈夫だよ、とだけ打って、送信ボタンを押す。 正直、秋からメールがくるとは思っていなかったので、嬉しいような、恥ずかしいような、そんなふわふわした感情が心を埋めた。 返事は返ってこなかったけれど、それでも、満たされるような気分で私は大嫌いな学校へとペダルを踏んだ。 .
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