雪のように

1/10
7人が本棚に入れています
本棚に追加
/10ページ

雪のように

しんしんしん…… 雪の降る季節。 私は自分の部屋から外の雪を眺めながら、電話をかけた。 「……あ、柊(しゅう)くん!!」 「璃緒(りお)じゃん、どうしたの?」 恋しい相手の声を聞いて、思わず顔がほころぶ。 「あ、あのね。明日、桜ヶ丘公園に来て欲しいの」 今まで恥ずかしくて言えなかった、呼び出しの言葉。 はじめて、言えた。 けれど本当の勝負は明日にある。
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!