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そして、その平にとっては大事な大事な時計を乱暴に止めたのは、平の上司の藤間だ。
「わかった…わかったから…頼むから早く用意してくれ」
「そういえば…いつもよりお迎えが早いですよね。何かあったんですか?」
「あったよ。事件だ」
それを聞くなり平はまだ丸まっていた布団から抜け出て立ち上がった。
「事件ですか?!それを早く言ってください!」
そう話ながらも服を脱ぎ出す平。
突然の生着替えに目を見開いて驚きの表情を見せた藤間は即座に視線を逸らした。
「急ぎたいのはわかったから…!この下に車止めてあるから…5分で支度してこい!!いいな!?」
もう外に半分でかかった状態で平に言葉投げると、返事の代わりに慌ただしい足音が帰ってきたのたった。
平椋、性別女。まだまだ駆け出しの捜査一課に配属する刑事。今はこのKIKUTAハイツに一人暮らしをしている。
そしてそのいち刑事のお迎えに上がっていたのが、藤間大輔、性別男。
捜査一課の期待のエースとされ若くして警部に昇格しているエリート。
何故そんなエースがいち刑事のお迎えに上がっているのかというと…
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