第一話

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教室に戻ってからも、あの不思議な感覚が頭から離れないでいた。 達也 「………おい、要っ!」 要 「なんだよ………急に大声出して」 達也 「いやいや……、俺ずっと呼んでましたがな……」 要 「………そうか、悪い」 達也 「大丈夫か?具合悪いのか?」 『こいつ何も言わないからなあ……』 要 「いや……、大丈夫だ」 達也 「そんならいいんだけどさ……。 昼飯食いに行こうぜ♪」 『今日はカレーって気分かな~♪』 要 「ああ」 能天気な達也に苦笑いしながら学食へと向かう。 要は頼んだA定を受けとると、窓際の席に着く。 達也もカレーを手に、要の向かいの席に座った。 達也 「おい……、後ろの席に真琴ちゃんがいるぜ!」 小声で要に囁き、顎で後ろの席を指す。 要 「いいから、お前は念願のカレーを黙って食え」 達也 「んもぅ~、要ちゃんったら~ツレないんだから~」 『なんでこうも淡白なのかね~』
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