第一話

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この子が瀬戸 真琴か。 鼻を擦りながら、要を見上げているのが噂の可愛い子らしい。 真琴 「ホントごめんなさいでしたっ!」 要 「…………俺もボーッとしてたから」 ペコリと頭を下げて走り去って行く真琴の後ろ姿を見送りながら、要は不思議な感覚を覚える。 今までにない違和感。 なんだ………? あの子………。 …………心の声が聞こえない。 今までそんな人間はいなかった。 まさか心がないのか? いや………それはないだろう………。 じゃあ……? 真琴がぶつかったシャツから、ほのかな石鹸の香りと甘いシャンプーの香りが、要の鼻をくすぐった。 達也 「いいな~♪あの子一年で一番可愛いって言われてる真琴ちゃんだぜ~♪ あの小動物的な可愛いさ……なんとも言えないな~♪」 『俺にぶつかれよ~~!』 要 「ふ~ん……」
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