踏み倒しの技

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覗き魔事件が落着し、次々にチェックアウトをこなしてルンルン気分な私の目の前に現れたのは物凄い威圧感を放った一人の女性客(さっきの人とは違う) 真っ黒なロングヘアーを顔の前に垂らし、髪と髪の間から見える目は呪ってやると言わんばかりに私を睨み付けている。 唖然としてしまったが 「おはようございます(*^o^*)チェックアウトでよろしいですか?」なんとか声を絞り出した。 すると、女性客は2つのルームキーをカウンターに置いた。 おや?一人で2部屋? そんなわけはないと女性客が置いたキーのナンバーを確認した。キーボックス(客室キーを保管しているボックス)には【501号室から205号室へ移動。両方の鍵はお客様がお持ち】とメモ紙が貼られていた。 どうやら夜間警備担当が残したメモらしい。
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