竜の姫

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【ドリッドルタウン】 私の街は、街というのに相応しく、 どの家も壁がレンガでできている。 そのレンガの色はどれも、落ち着いた色であり、 しかも、街の道も地面に大きなタイルが無数に敷き詰められていて、 とてもモダンで、高い塀に囲まれた、静かな街だ。 だが、 私の家は、そんな街の端に位置していた。 レンガの壁なのに、中は古い木が丸見えという、古くて小さな一階建ての家。 それが私の家だった。 いわゆる、貧乏というものである。 おまけに、よく分からないが私達には良くない噂があり、 街の住民から嫌われていた。
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