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徳之島の南洋上、高度4000メートル。
一飛曹「中尉。誘導機の誘導は、此処までです。」
中尉「うむ」
そして誘導の彗星が神風特攻隊の指揮官機に近づき手信号で……
誘導機搭乗員「(阿部君、しっかり頼むぞ。ご家族の心配は無用だ)」
阿部中尉「(よろしく頼む。……君には最後の最後まで世話になりっ放しだな田所君。)」
田所中尉「(ふふふ……何を今更、水臭い。)」
阿部中尉「(何も返せないまま逝く事、慚愧〔ざんき〕の念に堪えんが……さらばだ、田所君。)」
田所中尉「(さらばだ阿部君……九段で会おう。)」
そして、誘導機は特攻隊の前に出て三回程バンクをし鹿児島の基地に機首を向けた。
そして、この誘導機も数ヶ月後、沖縄に出撃していき空に、散っていった……。
話しを戻す。
十分後、彼ら特攻隊に第一関門が迫って来ていた。
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