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「怪しい!絶対に怪しい!何かありましたね?それも男系で…」
顔の前で人差し指をビシっと立てられてしまった。
「…いや、本当に何もないよ」
昨日の事なんて言えるわけないよ。
「ごめん、高野さんちょっといいかな?」
夏美ちゃんからの追求から逃れるように書類を整理する振りをしてたら不意に呼ばれた。
「…はい」
声の主は顔を上げなくてもわかる。
私は視線を落としたまま席を立った。
「あぁー、何かミスしたんですね?課長に怒られるのが憂鬱で朝から溜息だったんだ!」
夏美ちゃんの言葉にホッとして、
「えっ、あっ!そうそう。もうイヤだなー」
苦笑いを浮かべて夏美ちゃんの横を通り過ぎ、課長室へと向かった。
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