*episode.3*

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 「はい、ごめんなさい。知らないです」  課長の胸に再び顔を埋めて小さな声で答えた。  「…―かなた」  「…カ ナ タ?」  「そうだよ」  課長はとっても恥ずかしそうに教えてくれた。  「ハルカ、カナタ…」  「漢字は違うけどさ、2人の名前でひとつの言葉になるって凄くないか?春花は俺と一緒になる為に生まれてきたんだよ。運命ってやつ」  課長…、カナタさんが嬉しそうだから私も自然と笑みが溢れる。  「はい、素敵ですね!“ハルカカナタ”って響きも素敵」  「春花って、案外乙女チックなんだな」  「もう、からかわないで下さい」  “知らなかったよ”って言いながら頬に優しいキスが降ってきた。
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