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―コンコン―
「失礼します。高野戻りました」
加齢臭漂うオジサン達に愛想笑いを振り撒き、限界ギリギリの足の浮腫を引き摺って、営業を終えて会社へ戻った。
そして、
嘘臭い笑顔で“イケメン課長”とか呼ばれてる人に1日の報告をするまでが私の仕事。
「……」
その為に課長室のドアを開けたのに!
居ないってどういうことよ。
ムリヤリ作った笑顔をムダにしてしまった。
そんなことを思いながらドアを閉めようとしたら、
「何?高野さん」
ドアの後ろからひょっこりと課長が顔を出した。
顔、顔近いってば!
「フッ、顔赤いよ?」
課長に笑われてしまった。
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