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”恐怖の島”を囲む渦潮の威力は絶大だった。それまでどんな風に逃れようとしても執拗に囲み、襲い続けていた魔物が去り、残った魔物も次々と沈んでいった。
その脅威は人間たちにも襲い掛かり、最初は10隻あった船の半数が沈み、残りも船団をなさず、各々で必死に沈まないように耐えていた。マリアの乗っていた船も何とか耐えており、皆が襲い掛かる脅威に対応していた。だが、巨大な波にさらわれたり、船の傾きで転げ落ちたりと乗組員はどんどん減っていた。マリアも、船の残骸に船体がぶつかり大きく揺れた拍子に、渦巻きの中へと落ちた。
マリアの意識は渦潮に近づくのを理解した後、なくなった。
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