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「これ以上馬鹿にされたくなければ付いて来な?てめぇのケツの拭き方ぐらいは教えてやるよ」
相田はそう背中で語った。
その背中が余りにも大きく見えた。気づけば僕は相田の後ろに付いていた。
この背中をずっと見ていたかった。この男に近づきたかった。
「ふん、そうか…この道を選んだか?正解だよ‥」
「少しでも僕の考えと違ってたらすぐに死ぬぞ‥」
「それも正解だ。お前の好きにしろ‥」
僕は一体何をしているんだ‥状況の飲み込みが早すぎやしないか‥
まあでも、どうせ死んでたんだ。次にどこで目覚めたとしても、それはどうでも良かったことだ。
しばらく相田に続くと、体育館と書かれた空間に連れてかれた。
何人もの人物が、体育館に並んでこちらを見ている。
その視線が痛かった。
ステージに上がり、一通りの自己紹介が終わった。
拍手が巻き上がる中、相田は僕の方を見て笑った。
「これみんな、お前と同じ奴らだ。まあ窮屈じゃ無いだろうよ…いじめも無ければ差別も無い…直慣れるさ」
相田は僕の頭に手を乗せ、撫でた。
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