僕、美晴です

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あぁ……青い空に白い雲…… 遠くのモクモクした入道雲が突き抜ける様な夏の青空を彩り さっきまで降ってた強い通り雨が夏の香りをフンワリ運び、水溜まりはギラギラ輝く 大嫌いな眩しい空 僕は美晴(ヨシハル)……この名前のせいで小学校時代は虐めに彩られた暗黒時代だった…… 嫌いなんだ……この男なんだか女なんだかわからない名前 2人も姉がいるせいで次も女だと決めつけた祖父が美晴(ミハル)なんて……こんな女みたいな名前しか用意しないまま亡くなって……僕が産まれて結局そのまま 美晴(ヨシハル) 子供の虐めって重箱の隅を突つく様なアラを探してチクチク執拗に責めるでしょ? だからミハル……オカマに男女……なんて不名誉なアダ名を授かってしまい 背の低さや華奢な体つき、母親似の女みたいな顔のせいでますます虐められる 小学校時代は女の子に間違われたなんて話を良く聞くけど……僕は中3まで……私服だと今もたまに おかげで友達が出来なかった、いや、1人くらいはいるけどね
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