グーデレ

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『雪村。ここにいたのか』 「あ、斎藤さん。」 斎藤に呼ばれ、千鶴は洗濯の手を止めた 「なんでしょう?」 『団子は......好きか?』 「団子、ですか?好きですけど.....」 『ならば、これを』 「わ......これって.....!」 斎藤が取り出したのは、旨いと評判の、しか し値段が高いお団子だった。 「こんな高いもの、貰えません!」 千鶴は慌てて返した。 『......団子を食べようと思うのだが、 一人で食べるのも味気ない。 だから、一緒に食べないか?』 「それならば、みんなも.......」 『いや。それにしては量が少ない。 二人が限界だろう。』 「そうですか......じゃ、縁側で食べましょう! 準備してきますね!」 『ああ。』 「なんで、高いお団子を買おうと思ったんで すか?」 千鶴はお団子を食べながら、何気なく聞いて みた。 今まで普通くらいのお団子は他の幹部の方々 も買ってきていた。 けれど、高いお団子は始めてだ。 『.......///』 「?」 『す、好きな人の、笑顔を見たくなったなっ ただけだ////』 「!////」 『////』 そうして、お互い赤くなりながら、無言でお 団子を食べ続けたのであった。
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