可愛い顔には裏がある

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「あれ、ユー君靡かない。お化粧もしてるのに」 「いや、靡かないから。化粧しようがスカート履こうが中身の問題だから」 「雄介。突っ込みすぎ。てか、余計な事言うかもだし答えない方がいいんじゃないのか?」 あーそうだ。 また、余計な事言ってこのような摩訶不思議な事起きたら困る。 「…君、ユー君のなに?」 この子!?何、本庄に喧嘩売ってんだ?! 「……ふっ、理解し合う中だけど?」 「は?」 ちょ…誤解招く言い方じゃなかった? 理解しあえる仲間。"間"まで言ってくれないと聞き間違いした人は勘違いするよ!? 現に若干教室ざわめいてますが!? 「はぁ!?何言ってんの!!」 「ぐえ!?」 なんで、俺。力強く稜君に抱きしめられてるの? 座っている状態の俺だと立っている稜君の胸板に顔を押しつけている状態になっている。 …いい匂いするけど……やっぱ男の子だね。 堅いや。 「ユー君は僕のなんだから!!も居近寄らないで!!」 ちょーーーー!? 何言ってんのこの子!? 教室中ざわめきだしたよ!? パート2 じゃないって。 「いつ、俺君のモノになったのかな?」 「ユー君!ユー君は僕の事アヤって呼んで」 ハートを語尾に付けないで聞いて下さい。 「いやいや、そうじゃなくて。俺、女の子しか好きになんないの。分かります?」 「だから、こーやって」 「だから、中身は男の子でしょ?」 話の分からない子だな。 見れば見るほど女の子なんだけどさ。 「俺、しつこい子、きら…」 「「ちょー!!間山!!」」 あれ、言葉遮られた。 女の子に。 凄い形相と声で!? 恐い。 「少しは言葉を選べ!!稜君可愛そうじゃん!」 「えー、でもさ」 「あ?」 「すみません」 なんでぇ…。俺惨め。 「馬鹿だな、雄介。このクラス腐女子しかいねぇから」 えー……てか、また馬鹿言った。 「稜君、お試しって事で一週間付き合うって」 「ほんと?」 「うん。その間に落そう!応援するから」 「うん!」 話進んでる~。 てか、一週間って知らねぇし。 「あーぁ、ちゃんと断らねぇから。ばーか」 「馬鹿言うなぁ!」 「ユー君に近づきすぎ!」 そこ、煩い!  
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