可愛い顔には裏がある

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うー……なんだこれ。 「あのね、今日ね」 俺の右腕にひっつく可愛い女の子……の格好をした人は。 嬉しいはずが嬉しくないのは何で。 「ユー君聞いてる」 「聞いてない」 話しにならないし。 てか、断ったよね。 2回ほど。 諦めが悪い子ってこの子の事だったんだ。 「ユー君まさかあの男の事好きなの!?」 「は!?」 あの男とは本庄の事か!? あり得ん。 全然説明してないけれど、あいつはザ・男の中の男って言うくらいの男前の男だ。 だから、 「俺は女の子しか好きにならないって!!」 いい加減この言葉飽きた! 飽きましたよ? 「恋愛に男も女もないと思うよ!気になるならそれは恋だよ!」 「なら、聞きますが、この普通代表の俺のどこに惚れたんだ!?」 「普通な所!」 話にならん。 普通な男のいいところを見つけるの大変だろうが、胸張って即答で普通な所って。 馬鹿にしてんのか? 「はぁ、……馬鹿らしい。てか、離せよ」 「あっ!」 俺は腕を思いっきり振り払った。 そのまま、歩き出す。 傷つこうがなんになろうが知った事じゃない。 俺は断った。 仏の顔も3度までと言うしな。 「ユー君……。絶対に逃がさないんだから」 その言葉は俺は知らない。  
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