4506人が本棚に入れています
本棚に追加
俺の気持ちとは裏腹にチームの仲間たちは何故かヒロキを可愛がり始める。
カズ。……俺と同じチームの幹部が筆頭にヒロキと遊び始めている。
不良が何してんだかと思う。
『恐がんないってうれしいな~』
『笑顔癒しだわ!』
そして、ヒロキは恐がるどころか終始笑顔。
でも、ちらちらと俺の方を見てくるのは気のせいだろうか。
『おじしゃん…』
これは俺の事なのだろうか。
『あはははは!マサが叔父さんだって言われてる!!』
『……お前な!俺はマサトだ。マ・サ・ト!』
『ましゃき?』
『ちげぇ!!』
頭を抱えて叫ぶと若干ヒロキの目に涙が浮かんだ。
やっぱ叫ばれるとだめらしい。
『マサ、叫ぶなよ!ヒロ~。泣くな。おにいちゃんって言えばいいんだよ』
『お、にいちゃ?』
『おーうまいうまい』
カズに頭を撫でられへにゃりと笑う。
褒めて撫でられ、まるで昔の俺を見ているみたいだった。
『マサくん!すっごい。一問間違えただけなんて!天才!!』
一問も間違えちゃいけない家で姉貴だけ褒めてくれて……。
最初のコメントを投稿しよう!