君が望むなら

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バタンッ ヒロキの実家の前で車を下りる。 ひとつため息を吐きインターフォンを押した。 《…はい、》 これはよく聞いたことのあった声。 「ヒロミさん。俺、マサトです」 そういうと、ドタドタと走る音がした後、バンッと勢いよく扉が開いた。 「ヒロ…ぁ…」 ヒロミさんはヒロキもいると思ったらしい。だが、俺だけだと気が付くと残念な顔をした。 そんな顔したって遅いだろ。 「ヒロミさん、お話があります。入れて頂けませんか?」 ヒロキの信頼を自ら壊したのだから。
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