図書室の片隅で

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放課後の図書室は静かだ。 それは余り人が来ないから。 僕はその静かな場所で好きな読書をする。 遠くからは運動部の声と吹奏楽の楽器の音が微かに聞こえてくるこの図書室で放課後まで過ごすのが日課だ。 そして、読書のほかにもう一つ楽しみがある。 遠くから眺めるだけ、少し眺めたらすぐ目をそらす。 図書室の窓側の隅。 そこを定位置に座って本を片手に読んでいたり、寝ていたりするある人を見る事。 気付かれたらストーカーとか言われそうででも眺めたくて。 窓の右側の柱に寄りかかり、オレンジの夕陽に照らされている人。 それがとてもきれいで目が離せない。 僕はこの人に一目惚れをしてしまった。  
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